【ビジネスに転用可能】38億年の生命史から学ぶ生存戦略とは?

植物や動物の生存戦略は、ビジネスの生存戦略でもあります。
太古の昔から、今日まで進化し生き抜いてきた自然界の生物の生存戦略から、
ビジネスで成功するための秘訣を学んでみましょう。
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目次
ビジネスと生物で一致する生存戦略とは
①ナンバー1しか生き残れない
「ナンバー1しか生き残れない」
これが、自然界に存在する唯一の真実です。
この真実を示すのは「ガウゼの実験」です。
旧ソ連の生態学者ガウゼは、ゾウリムシとヒメゾウリムシを一つの水槽で飼ったところ、ゾウリムシの数が減りはじめ、最終的には絶滅したとのことです。
水槽という限られた空間では、2種類のゾウリムシが激しく競い、破れた方は滅んでしまうのです。
すなわち、自然界に生きている生物は、どこかでナンバー1なのです。
そしてそのナンバー1になれる場所は、その生き物だけのオンリー1なのです。
ナンバー1になれるオンリー1の場所を生物学ではニッチと呼びます。
P・Fドラッカーは「何事かをなしとげるのは強みによってである」といい、「勝てないところで勝負しない」「強みを明らかにし、強みに集中せよ」「強みをのばせ」「弱みを改善することに時間を使うな」と指摘しています。
これはまさに「No1になるオンリー1戦略」であり、生物の生命戦略と一致しています。
コアをずらし続ける
ニッチを確保しても、永遠にナンバー1であり続けられるわけではありません。
そのため、生物は自分のニッチを軸足に、近い環境や条件でナンバー1になる場所を探します。
これを「ニッチシフト」といいます。
ナンバー1になれる場所は、常に自分の強みの周辺にあります。
生き残るために、ずらす戦略を徹底することが必要です。
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変化に対応する
ダーウィンの有名な言葉があります。
ー最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るわけではない。
唯一生き残ることができるのは、変化できるものである。
「変化する環境」に対応して「正しい変化」をすることが大切です。
雑草の両掛け戦略
ビジネスの成功のためには、テリトリーを広げ「事業を拡大する」方がいいのか、
それとも今あるテリトリーを守り「事業を強化する」ほうがいいのかどちらが良いのでしょうか?
雑草の場合だと、戦略は決まっています。
それは、周りにライバルが居ないときには陣地を拡大し、
ライバルが出現すれば陣地を強化します。
雑草の戦略をみると、どちらがいいのか?という問いそのものが愚問だということがわかります。
どちらかを選んで、どちらかを捨てるのではなく、使い分けることが正しいのです。
植物には、自分の花粉を自分のめしべにつけて種子をつくる「自殖」と、
他の個体と花粉を交換する「他殖」の2つの繁殖様式があります。
雑草の多くは自殖も他殖も両方できます。
花粉を運ぶ昆虫がいる環境では他殖を目指し、
昆虫がいない環境では自殖を行い確実に種子を残します。
この雑草の戦略を「両掛け戦略」と呼びます。
雑草は二者択一の問題に対して、どちらかに絞るのではなく、どちらも準備するのです。
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変化する環境では数で勝負
生物が増殖していく戦略には「rK戦略」と呼ばれる戦略があります。
rは増加率で、rが高ければ生物の増加速度は高くなります
Kは環境収容力を表しており、生息空間などが制限された環境で生存できる生物の個体数の最大値を示しています。
言い換えると、増加速度を優先する戦略がr戦略、生存率を優先する戦略がK戦略と呼ばれています。
天敵の多い魚類や昆虫は、たくさん卵をうむr戦略の傾向が強く、
天敵の少ない哺乳類や鳥類は少ない子供をしっかり育てるK戦略を選択することが多いです。
すなわち、r戦略は弱者の戦略と言い換えることができます。
環境が変わると、どれが生き残るかはわかりません。
環境の変化が大きくなるほど、生き残る確率は低くなります。
そのため、変化が大きい環境では「数が多い」ことが生き残る上で重要になり、r戦略者である弱者のチャンスが広がります。
現代は「予測不可能な社会」となっているかもしれません。
「一寸先は闇」といった時代に成功する大企業の特徴として、今回はGAFAーーグーグル、アップル、アマゾン、フェイスブックのとる生存戦略を紹介します。
GAFAも雑草戦略をとっている
大企業は安定を求めるので、失敗するリスクがあるものを敬遠します。
しかし、GAFAは違います。
他企業に追随せず、トップランナーとして新たな挑戦に取り組みます。
GAFAは成功するか否か予測するよりも、小さな可能性に対して投資をします。
小学の投資で失敗すればすぐに撤退します。
こうして失敗を繰り返しているのです。
その結果、芽生えいた雑草の苗が、AWSといった事業やアマゾンエコー、ipodやiphoneなのです。
大企業でありながら、常に挑戦し続ける。
その挑戦は多岐にわたりますが、個々をみるととても小さい。
おおくは徒労に終わっても、そのうちのどれかが大きく成長し、花を咲かせばいいという戦略は、
自然界のr戦略とも一致し、変化の大きい現代では特に有効だと言えるでしょう。
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